筒描

『筒描』は、渋紙の筒に防染剤の糊をいれ、生地に絞り出しながら文様を描いて行く染色の技法のひとつです。 藍染めの筒描では鮮やかな顔料で彩色されたものもあり、その色合い、おおらかな文様の美しさは、かつての生活に密着しており、様々な祈りが込められたものでもありました。
藍染めの筒描は、のれん・ゆたん(タンスカバー)・はんてん・布団地など日常品?大漁旗やのぼりなど、庶民の日常生活のなかで欠かせないものでした。嫁入り道具や慶事に誂えられた筒描は、送り主から富貴、福寿を願う気持ちが「松竹梅」、「鶴亀」、「鳳凰」、などの吉祥文様に込められていました。藍染めが盛んに行われ、木綿が普及した江戸中期?大正にかけて庶民の生活の中に彩りをそえてきました。筒描は日本独特のもので庶民染色の源流と言っても過言ではなく、伝統的な美しさと味わいをもっと多くの方に知っていただきたいです。

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